F.A.R.M.@MIDTOWN | 2022
Type :Art project / Farming / Installation
Member :Yusuke Takahashi (Lead Designer)/ Masato Ashida (Director/Architect) / Takuya Onishi (Director)
EXHIBITION : TOKYO MIDOTOWN DESIGN TOUCH 2022
本作品は2022 年10 月、東京ミッドタウンで開催されたDESIGN TOUCH 2022 への出展されたものである。「環るデザイン」という今季のテーマに対して、循環型立体農業ユニットであるF.A.R.M. を製作した。F.A.R.M.(Future Agricultural Rights for Mankaind)とは、農業を行うために必要な要素と栽培する作物をキューブ状のユニットに分解し、それを自由に組み合わせることで農業という循環システムを構築し作物を育て、そしてそれ自体を一つの作品として成立させるシステムである。マインクラフトのように特定の機能を持ったキューブを組み合わせることで直感的に立体的な農業を作り出すこと、それによって従来の農業ではブラックボックスになっていた農業を構成する要素や農家の知恵、現代技術との関係性をビジュアライズすることを狙った。
本作品の重要な点はインスタレーションという枠組みを超えて、実際に作物が育ち、魚が生存することができる環境を作り上げることにある。コンセプトモデルに留めず、実際に農業として成立することを条件に設計や実験、エンジニアリングを行った。また、この作品は定期的なメンテナンスが必要となるが、そのメンテナンス行為が農業行為の新しい形式になっているという点も強調したい。従来の農業との共通点や相違点を見出すことで農業のオルタナティブを思索するための装置としての役割も果たす。